iPadでオーダー管理
(2012年1月19日付「日本海新聞」掲載記事)
紳士服販売の「エフワン」(本社・大阪市)は、ウェブを利用し受注伝票を管理するシステム「シミュレーションオーダーオンライン」の運用を進めている。オーダー業界では紙での管理が主流だったが、いち早く電子化に着手し、業務効率の向上や経費削減につなげたい考え。
同社の受注内容は、基本的に店舗ごとに紙ベースの受注票で管理。顧客の体形を表す図や生地原本など、数値化しづらい情報に対応できる半面、書き間違いや保管スペースの確保など課題も多かった。
新システムは親会社の大手紳士服メーカー「グッドヒル」(本社・鳥取市)が直営店で先行導入しており、エフワンは昨年月に直営7店舗と本社営業部で取り入れた。iPadを利用し、店舗で寸法や生地情報を入力。オーダー内容は自動的にオーダー管理室で一元管理される。
同社総務部によると、これまでの課題が解決できる上、印刷会社への受注票の発注コストや受注内容をファクス送信する通信コストも削減。顧客に対しても受注内容の可視化で、共に作り上げていくという「オーダーならではの喜び」が伝わりやすくなったという。
今春にも直営全店舗に広げ、将来的には顧客情報の管理などにも対応させる方針だ。